4章 すべての女性が知っておくべきこと
歯周病と早産・低体重児出産との関わり
1996年に米国のOffenbacherらにより初めて、歯周組織の健康状態の悪化が早産および低体重児出産と関連があることが報告された。その後、世界各国で歯周病とPLBWとの関連が報告され、私どもも2003年に日本における結果を報告した。切迫早産と診断されたが医科的に原因不明とされた妊婦と通常妊婦を対象に歯周組織の状態などを検査した。その結果、切迫早産の妊婦は通常出産妊婦と比較し、歯周組織健康状態の悪化が認められ、切迫早産で早産であった妊婦は、口腔内の歯周病細菌、特にTannerella forsythensisが高頻度で検出され、血清中のIL-8、IL-1βの値が上昇していることを明らかにした。