少子高齢化社会を迎え、さらに妊婦の高年齢化の進む日本では、PLBWは重要疾患の1つである。その産科的疾患が予防・治療可能な沿推移病と関連性が示唆されたことは、医科だけでなく社会的にも強いインパクトがある。さらに歯周治療により、早産・低体重児出産のリスク因子を軽減させることは、妊婦にとっても有益である。また医療費削減が国の緊急課題となってる現在、比較的医療費の少ない歯周治療を行うことによって、PLBWの妊娠中、出産後にかかる医療費を抑制できることも注目すべき点であろう。
妊婦が歯周病とPLBWの関連性を強く認識し、口腔内の健康状態の向上を意識することは、PLBWの予防につながり、生まれてくる子供の口腔内の健康状態の向上、さらには日本人の口腔内の健康状態の向上につながることが期待できる。