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歯周病が肥満を引き起こす可能性

2007年7月にたいへん興味深い論文がフランスから発表された。グラム陰性菌の周囲に付着している内毒素を構成するリポ多糖は細菌による炎症の元となる物質なのだが、そのLPSを4週間持続的にマウスの皮下に埋め込むと、それだけで肝臓と脂肪組織に脂肪の沈着が起き、その重量が増し、体重が増加するというのだ。そしてそれは高脂肪食によってさらに増強され、インスリン抵抗性をへて糖尿病となるらしい。さらに面白いことに高脂肪食のみ与えても無菌動物では体重の増加は起こらず、腸内のグラム陰性菌かあるいは外部から直接LPSを体内に入れることによって初めて肥満が起こるらしい。

以前からLPSが非アルコール性の脂肪性肝炎(NASH)の原因である可能性は指摘されていたが、これまであまり研究されてこなかった。歯周病の原因となる菌の多くはグラム陰性菌でLPSを周囲に張り付けており、これらは常に持続的に血中へ移行している。つまり歯周病が肥満の原因のひとつとなっている可能性が考えられるのである。我々の研究からも、歯周病患者の血液検査の結果は脂肪肝を示唆させる検査結果と非常に強く関連していることが明らかになっている。また、最近話題のメタリックシンドロームと歯周病が関連していることや、歯周ポケットが深いと血糖コントロールが悪化しやすいことなども明らかにされてきた。
あまり食べないのに太りやすいという人は、腸内や歯周ポケットに内毒素を保有するグラム陰性菌をたくさん持っているのかもしれない。肥満が気になる方はやはり歯周病の検診を受けるべきであろう。

歯周病が肥満を引き起こす可能性

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