呼吸器感染ウィルスのサポーターとなる歯周病原性細菌

ウィルス性呼吸器感染症が危篤になる多くのケースでは、その病原性ウィルスに先だって口腔・咽頭粘膜に細菌感染が見られ、その細菌による二次感染も見られる。咽頭粘膜に存在する呼吸器病原体ウイルスレセプターは、唾液の糖タンパク成分によって隠蔽されているが、微生物の酵素によって切断され露出する。また、咽頭などに感染しているブドウ球菌や緑膿菌のプロテアーゼは、インフルエンザウィルスの表層抗原であるHA1を修飾して、インフルエンザウィルスの細胞侵入をサポートする。歯周病原性細菌が産生するプロテアーゼも、インフルエンザウィルス感染をサポートする可能性がある。
要介護高齢者に対する継続した口腔衛生を中心とした口腔ケアは、有意に誤嚥性肺炎を低下させることができた。また、デーケアに通う要介護高齢者に対する歯科衛生士による口腔清掃を中心とした口腔ケアは、インフルエンザ発症を抑える効果を発表してきた。


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